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VOL.139 「夢・花火」中村由利インタビュー

music freak magazine Flash Back GARNET CROW 10th MemoriesP.145

●○○ From music freak magazine Vol.139

●「夢・花火」は昨年リリース目前まで制作をしていながら、改めて作り込む作業をする事になったと伺ったのですが、それはどういった事でそうなったのでしょうか?

中村由利(以下中村)作業をしていく中で、このままでも悪くはないんだけど、自分達の中でピンとくるものがなかったんです。ですからそのままリリースしてしまうよりは、もう1度作り込んだものの方が、もっと良いものが出来そうな予感があったので、そこで作業を一旦止めて作り込んでいって、今の形になりました。

●以前のものと、今回出来上がったものは結構変わっているんですか?

中村土台自体は変わってないんですけど、聴いた時の印象がロックな感じになっていたり、良い意味で荒くて骨太な感じを出す事が出来たと思っています。最初の頃もロックでアップ・テンポではあったんですけど、どちらかと言うとキレイな感じだったんですよ。それでも別に悪くはなかったんですけど、シングルとして発表するにあたって、良い意味での荒々しさやロックな感じを前に出した方がいいかなと思って、変えてみました。

●最初にこの曲を作られた時にイメージしていた事はあったんですか?

中村作った時はロックがどうこうと言うものはなかったんです。それが曲に歌詞が付いて、アレンジが出来上がって歌を乗せた時に“もう少し骨太な感じがいいかな”と思って、ドラムを差し換えてグルーヴ感を出したりという作業をしていきました。作っていくうちにこの曲の良い部分が見えてきて、荒々しい部分を出した方が1番カッコ良いんじゃないかという事が分かってきた感じですね。

●曲が形を変えていくのは、やはり楽しいですか?

中村すごく楽しいですね。これがあるから制作はやめられないというか……。そういう意味では、曲作りの楽しさの醍醐味が詰まった作品になったと思います。これはリスナーの方には伝わり辛い所なのかもしれないですけど、作ってる本人達からすると、曲が変わっていくのはすごく楽しい事で、だからやめられない部分ではありますね。

●それだけ時間をかけて作り上げた曲だと、思い入れも強くなりますよね。

中村それぐらい作り込んでいると、(曲を)持っている期間も長いので、リリースが決定した時は“やっとリリース出来る!”という風に思いもひとしおになりますね(笑)

●AZUKIさんの歌詞を読まれた時にはどんな事を思いましたか?

中村最初に読んだ時は、すごく懐かしい感じがしました。自分が持っている昔の思い出をもう1度思い出させてくれる様な雰囲気がして、ちょっと切なくて、でも強いものも感じたので、そういった所が伝わったらいいなと思います。

●歌詞の中で特に気に入っている所はありますか?

中村気に入っている所と言うか、英語の所は歌うのが難しかったですね。

●ちょっと呪文みたいな感じですよね?

中村私は本編とは別にくっつけた感じのものをイメージしてたんです。この曲はもともと、イタリアのカンツォーネとかをよく聴いていた時に作った曲の中の1つだったんですね。カンツォーネにそういうスタイルのものがあったので、取り入れてみようと思って作ったんですけど、最初AZUKIさんはそこにお経をはめこもうと思ってて……(笑)。それだと聴く人も怖くなってしまうと思うので(笑)、英語ではめてもらうようにしてもらいました。この部分は、テンションがガクッと落ちて語るような感じになっているので、歌う時に苦労しましたね。囁きほど弱くなく、歌よりも強く出てはいけない部分なので、そこは気を付けて歌いました。

●「His Voyage」は「夢・花火」と違って爽やかな感じがしますね。これは季節感等を考えて作られたりしたんでしょうか?

中村夏にリリースされるという事で、まったりしたミディアム・バラードみたいな曲だと、真夏に聴くのは聴き苦しいかなと思って、夏を意識してノレる曲を選んでみました。実はこの曲は一番最後にレコーディングしたんです。「夢・花火」があって「Ring Ring a ding」も入れたいなと思った時に、もう1曲を疾走感のある夏向きのものにしようかと思って、この曲をレコーディングしたという感じです。

●歌詞の中にも季節感が感じられる言葉が出てきていますね。

中村これは曲を作っている時から、季節感を盛り込んだものにしたいという同じ思いをみんな持っていたので、アレンジも疾走感のある軽快な感じになっていたし、歌詞もどことなく夏を思わせるような内容のものが出来上がってきましたね。

●季節感のある歌詞でありながら、人の考え方等の心の深い部分にも触れていますよね。

中村私もこの歌詞はすごく好きです。目標とか夢とか希望を常に持ってるんだけど、時にそれがどうでもよくなってしまったり、重く感じる時もあるし、でも目的を持っていないと生きて行けない人間の悲しい性があるというか……。目指すものがあって一生懸命生きていきたいと素直に思える自分と、そういう事が必要なのか?とか……とっぱらっちゃいたいと思う自分と表裏一体になってて、その辺の人間の臭さみたいなものが歌詞から感じられて、すごく共感出来たんですよね。働いている事に対してすごいと思って応援したいという気持ちもあるけど、そんなに働いて何が残るのかという疑問もあったりして、そういう深い所まで考えさせられる詞でした。もしこの曲がサウンドも重い感じだったら、歌っても暗くなっちゃうと思うんですけど(笑)、ノリのいいリズムに合わせてサラっと歌ってるので、聴きやすくなってると思います。

●そういう意味ではGARNET CROWの曲の中では、今までとはまた違うものになりますよね。リスナーの方々の感想も楽しみですよね。

中村そうですね。楽しみですね。英語の歌詞もたくさん入って、なかなか珍しい曲だと思います。歌う時もノリで入っていけたので、歌ってても楽しかったです。波乗りとかしてる感じですね。私は出来ないですけど、波乗りしてるつもりになって……(笑)。

●「Ring Ring a ding」にもキラキラした部分があって、可愛い感じの曲ですね。

中村「夢・花火」がマイナー・トーンの曲だったので、対比でメジャー・トーンのものを入れたくてこの曲を選びました。この曲は爽やかで、「クリスタル・ゲージ」の世界に繋がるような、キラキラ可愛いという感じですね。

●AZUKIさんの歌詞を読んだ時に思った事はありましたか?

中村すごく愛を感じる歌詞ですよね。汚いものは全部忘れて、優しい愛やキラキラした思いが詰まっているというか……。ファンタジックな世界がとても気に入っています。異次元な感じがして。

●それは音作りの段階でもそういったイメージがあったんでしょうか?

中村たぶん「ネバーエンディング・ストーリー」とか、そういう映画を見ていた頃に作ったんだと思います(笑)。私はファンタジックな世界がすごく好きなんですよ。現実を離れた架空の世界の話は大好きで、この曲はそういう部分がみんなに伝わったのか、歌詞もアレンジも異次元空間っぽい感じのものになってると思います。

●歌詞は別世界の話でありながらも、そこに出てくる人達の気持ちが大切に描かれているように感じました。歌詞で気に入っている箇所はありますか?

中村“僕らは何を失っても‘大好き’っていう気持ち一つで”という所ですね。この1行が全てを表してるなって。好きっていう気持ちがあれば、何でも頑張れてしまうというか。それは仕事でも恋愛でも全部に繋がっていて、自分の気持ち次第で動いていけるというのは大切だなと。「His Voyage」で“そんな事どうでもいいやん!”と考えながらも「Ring Ring a ding」の歌詞を見て、やっぱり大事だなという結論に落ち着くという……(笑)。

●この3曲はそれぞれ違うタイプの曲になりましたね。

中村全部違うタイプなので、聴いた皆さんもどれか1つはお気に入りのものがあるんじゃないかと思います。「Ring Ring a ding」が一番素直な曲になっているとは思いますね。これを聴いて“自分も素直になろう”と思ってもらえたりすると嬉しいです。

●GARNET CROWの音世界が、今どういう方向に向かっているというのはイメージとしてあったりするんでしょうか?

中村方向とかは特に今までと変わっていないし、自分達の気持ちが変わってないんですよね。楽曲ありきで曲を作り上げていくというスタンスなので、曲によって世界観を構築していったり、勢い重視で作った方がいいものもあると思うので、それは曲と相談していく感じですね。この曲がどうなりたいんだろうという所から入っていくので、世界観を統一しようとかは思っていないです。

●今は次の作品に向けて制作をしているんですか?

中村そうですね。今年中にオリジナル・アルバムを出したいと思っています。曲と相談しながら作り上げていくのも楽しいですけど、曲数がたまってきて、どういう風にまとめていくかという作業も楽しいですね。今はまだどうなるかは分かりませんが、それが5枚目のオリジナル・アルバムに向けて上手くまとまっていったらいいなと思います。

●このシングルがリリースされる時は夏が来ていますが、中村さんの夏の過ごし方は?

中村外に出ない……(笑)。去年の夏は暑かったみたいですけど、レコーディングでずっとスタジオにいたので、あまり外に出なかったし、日が落ちてから家に帰ったりしていたので、あまり夏を感じずに秋に入ってしまいました。今年もそうなりそうな気がするんですけど(笑)、花火大会は好きなので行くつもりです。毎年花火大会の時期になると、どの花火大会に行くか決めるんですよ(笑)。今年も花火休暇を取って、見に行きたいですね。夏の楽しみは花火大会です!

New Single「夢・花火」7.5 Release
【初回盤】

GIZA studio GZCA-4072 ¥1,260(tax in)

1.夢・花火
2.His Voyage

3.Ring Ring a ding

4.籟・来・也〜mother earth〜

5.籟・来・也〜mysterious remix〜

6.籟・来・也〜Orchestra Ver〜

7.夢・花火(instrumental)

※ 初回盤のみ特殊スリーブケース仕様
※ 初回盤「メルヘヴン」アニメ絵柄ステッカー封入

「夢・花火」【通常盤】
GIZA studio GZCA-4073 ¥1,260(tax in)

1.夢・花火
2.His Voyage

3.Ring Ring a ding

4.rai rai ya 〜eternal blessing〜

5.籟・来・也 〜mysterious remix〜

6.夢・花火(instrumental)

※通常盤「メルヘヴン」アニメ絵柄裏ジャケット仕様

■OFFICIAL WEBSITE garnetcrow.com