Es VOL.18 New Single「Smiley Nation」& LIVE DVD 2作 中村由利インタビュー
music freak magazine & Es Flash Back GARNET CROW Final MemoriesP.057
●○○From music freak Es Vol.18
デビュー11年目に突入したGARNET CROWが、ニュー・シングル「Smiley Nation」を6月29日にリリース!! 2011年第1弾シングルとなる今作は、爽快感に溢れたイントロが印象的なポップ・チューンで、軽快なリズムに乗せて、それぞれの音と声が風の様に吹き抜ける、まさに "青空" がピッタリなナンバーに仕上がっている。タイトル通り、聴いていると思わず "笑顔" になってしまうのは、楽曲に込められた前向きな思いによるもの。聴き手の心を軽くしてくれるはずだ。カップリングの「八月の夜」は彼らが得意とする儚さを帯びた、しっとりナンバー。グルーヴに身を委ねて静かに聴いて欲しい楽曲になっている。更にLIVE DVD 2作品『GARNET CROW livescope 2009 〜夜明けのSoul〜』、『GARNET CROW livescope 2010⁺ 〜welcome to the parallel universe!〜』も同時発売!! 今回はニュー・シングルの内容を中心に、中村由利に話を聞いてみた。
(INTERVIEWED BY EMI MORI)
●シングルとしては久々のリリースとなりますが、「Smiley Nation」はいつ頃作られた曲だったのでしょうか?
中村由利(以下中村):これは去年作ったもので、去年の「Over Drive」や『parallel universe』の様なポップ・ソングの流れをくんだ楽曲になっています。去年はデビュー10周年のアニバーサリー・イヤーという事で、皆さんとお会いする機会も多かったし、直接お話した時に "デビュー10周年おめでとうございます" と言って頂いたりした事から元気をもらって、自分達のパワーになりました。そこで頂いたパワーを還元して作ったので、アニバーサリー・イヤーのハッピーな気分も詰まった1曲です。
●年々、ライヴを含めてお客さんとの関わり方が密になってきていますよね。
中村:皆さんと一緒に作り上げて楽しんでもらえるライヴにしたいという思いは、年々強くなっています。始めは自分達の作品を聴いてもらうというスタンスのライヴを目指していたんですけど、ライヴの回数を重ねて、色々なイベントをやったり、キャンペーンで実際にお会いしたりする事で、アーティストとお客さんという垣根を越えて、皆さんもライヴに参加して共に作っていくスタイルの方がもっと楽しいんじゃないかと思う様になってきました。だから今ではライヴにコール&レスポンスや合唱する所があったりする曲を盛り込んで、自分達のライヴを見せるというよりは一緒に作り上げていかに楽しんでもらえるかという事に重きを置いたステージを目指しています。
●そういった関わりを通して作られた「Smiley Nation」には、どんな思いを込められたのでしょうか。
中村:去年は全国各地の皆さんから元気をもらって、"こんなにガーネットを応援してくれていて、1曲1曲を愛して下さっているんだ" という事を実感出来たし、ライヴの時も含めて自分達は常に笑っていて "皆さん、本当にありがとう" という感じで活動していたので、そんなハッピー・オーラを皆さんにも感じて欲しいという思いで曲を書きました。皆さんもこの曲を聴いた時に自然に笑顔になれたり、気軽に口ずさめたり、つい体でリズムを取ってしまいたくなって、無意識のうちに元気になってもらえたら良いなと思います。
●楽曲全体の明るさやテンポ感にはこだわりましたか?
中村:そうですね。最後まで聴けてしまう、勢いのある曲にしたかったので、そこを意識して一気に曲を書き上げました。曲の鮮度を高める為にリズミカルになっていて、転調も多くてコードもメロディも目まぐるしく変わっていきます。アレンジに関しても、"何か良い事がありそうな気がする" という感じや、未来に対するワクワク感を大事にしたそうです。イントロの勢いのあるピアノや、ワウ・ギターが入っていたりして、音が沢山詰まった宝箱みたいな1曲になりました。音の質感も、カラッとしたお天気の時に干した真っ白なシーツの様な清潔感のある楽曲になっていると思います。
●デモの段階から爽快感はあったのでしょうか?
中村:はい。デモの時からポップさや軽快なものはメンバーにも感じてもらえて、歌詞とアレンジで更に増幅させた感じですね。そこが強調された事で、アグレッシヴで躍動感がある1曲になりましたし、ガーネットにしては珍しいタイプの曲という気もします。とは言え、去年の「Over Drive」から『parallel universe』を経て生まれた「Smiley Nation」という事で、シングルとアルバムという作品形態に関わらず "明るい3部作" を締めくくる作品になりました。
●制作作業はスムーズに進みましたか?
中村:デモが一気に出来上がったので、他の作業も順調に進みました。ただ難しい曲なので、歌入れは大変でしたね(笑)。曲の鮮度を大事にしたかったので、歌い込んでからレコーディングするのではなく、1曲全部一気に歌い切る形で録りました。コードが1音ずつ変わるので、その音を追っていくだけでも大変なんですよね。実はデモが出来た当初、シングルになるとは思っていなかったので、"ライヴで披露する事になったら大変だよね" と冗談半分で言っていたんです。だから今、(ライヴで披露する時は)どういう風にすれば良いか考えています(笑)。曲自体の持つパンチ力が大きいので、歌う方も演奏する方も心して臨まないと、曲の勢いに負けちゃうと思うんですよね。それだけ陽のパワーがある曲だと思います。
●歌入れで特に大変だった所は?
中村:やはりサビですね(笑)。歌っている時は楽しかったんですよ。歌うと自然と明るくなれるし、前向きになれるので、この曲を聴いた皆さんも是非とも歌ってパワーをもらって欲しいですね。
● "笑顔" という言葉は、最初から重要なキーワードだったのでしょうか?
中村:ワクワク感のある曲を聴いていると自然に体が動くし、体が動けば心も晴れるし、そこで前向きなると笑顔も生まれるという事に、曲が完成してから気付かされたんですよね。そこで "この曲は聴く人を笑顔にさせるパワーを持った曲なのかもしれない" と改めて思う様になりました。この時期のリリースという事で、震災の影響で今でも大変な状況にある方、その他にも色々な重いものを背負っている方が、この曲で少しでも心が晴れて笑顔になれると良いなという思いも込めました。
●ジャケット写真での中村さんとAZUKIさんの笑顔も印象的ですね。
中村:曲が出来上がってから "笑顔" をキーワードに進めていこうという事になったので、ジャケット写真でも笑ってみようと……(笑)。この写真の他にも、もっと全開で笑っていたものもあったんですけど、微笑んでいるタイプが良いだろうという事で、この写真が採用されました。普段はメンバーも笑っている事が多いので、素の自分達に近い写真かもしれないですね。
●「Smiley Nation」のミュージック・クリップは、笑顔の写真を募集して作成されたそうですが、どんな作品になっているのでしょうか?
中村:皆さんから届いた写真には、恋人の写真もあれば、友達や愛犬、子供の写真という風に、それぞれにとってスマイルになれるもので、そんな写真を見ていると、こちらまでつい笑顔になってしまって、ほのぼのする内容になっています。今回のミュージック・クリップは映像の中で演じているGARNET CROWを見るというよりも、多国籍のエキストラの皆さんと一緒に私達もいる形になっているので、"よく見たらメンバーも映ってる" みたいな感じです(笑)。この曲で日本の皆さんに笑顔になってもらえたら嬉しいし、そこから飛び越えて世界の皆さんが笑顔になれる様に、という思いも詰まっています。そこに関しては意識的にメッセージを発信している訳ではないですけど、スマイルの先にあるラヴ&ピースも感じてもらえると嬉しいですね。
●「八月の夜」は落ち着いた感じの曲になっていますね。
中村:この曲は今年に入ってから書き下ろした曲で、ガーネットお得意のミディアム・チューンになっています。サビとサビ以外の部分が大きな変化がある訳ではなく、最初から最後まで同じグルーヴで淡々と曲が進んでいくので、そこに心地良さを感じて頂けたらと思っています。それまでは明るめの曲を書いていた事もあって、ちょっと切ない感じの曲を作りたくなって書きました。肩に力を入れずに聴く事が出来る曲ですし、リラックスしている時に聴くと心にしみ込む様な曲になったと思います。「Smiley Nation」を昼の曲とするなら、「八月の夜」はまさしく夜に聴いてしみじみする曲という感じですね。
●ゆったりした部分にこだわったと。
中村:そうですね。リラックスと言っても、ヒーリング・ミュージックっぽくするのは嫌だったので、スポンジが水分を吸い込む様に、心の奥までじんわりと響いて、自分の心に問い掛ける感じの曲を作りたいと思って書きました。明るくて弾けた曲も好きなんですけど、自分と向き合って心の内側を見せられる様な曲も書きたくなる事もあるので、こういうタイプの曲は書きたいと思った時に書く様にしています。楽しいモードなのに無理に書こうとすると中途半端なものになったりしますしね。「Smiley Nation」を書いた頃は、「八月の夜」の様な曲を書きたいとは全く思っていませんでした。今年に入って少しお休みを頂いた時に自分を振り返る時間が出来て、落ち着いた気分になったのでリフレッシュして書いたという感じです。
●ちなみに中村さんが曲を書く時間帯は決まっていますか?
中村:曲自体を書く事に関しては昼夜関係ないです。昼間に色々と試してみた後、ちょっと時間をおいてもう1度聴き返したり、最終チェックをするのは夜が多いですね。夜になって最終的に曲がまとまる事が多いかもしれません。でも不思議と夜に曲を聴くと、良く聴こえるんですよ(笑)。例えば夜に作った曲を、翌日の昼間に改めて聴くと "昨日の夜に聴いた時は良い感触だったのに、こんな感じだったかな……" と思う事はありますね。結局、昼間の感覚が冴えているという事ですよね(笑)。私の場合、夜は自然とお休みモードになっているのか、そういう感覚も鈍るのかもしれません。"夜に書いた手紙は、翌日読み返した方が良い" という話もありますけど(笑)、それと同じですね。やり過ぎて収拾つかなくなったり、やりたい事は分かるんだけど上手くまとまらなくなったり……。盛り上がるのは夜なんですけど、翌日冷静に聴き直すと "あれ!?" という(笑)
●「八月の夜」を今回のシングルに収録しようと思ったのは?
中村:「Smiley Nation」がパンチのある曲なので、「八月の夜」でクール・ダウンしてしみじみしてもらえたらと思って選びました。「Smiley Nation」が新しいガーネットのスタイルを追求している曲で、「八月の夜」はガーネットが従来持っている儚さや憂いの部分をくんだ楽曲なので、どちらも自分達らしいものと思っていますし、タイプの違うナンバーが楽しめるシングルになりました。
●シングルと併せて、2作ライヴDVDが同時リリースされますが、それぞれの見所を教えてください。
中村:「GARNET CROW livescope 2009 〜夜明けのSoul〜」は非常にソリッドでカッコ良い感じですね。ライヴハウス・ツアーという事もあって、余計なものを削ぎ落して楽曲自体に重きを置いた内容になっているので、むき出しの自分達が見られると思います。「GARNET CROW livescope 2010⁺ 〜welcome to the parallel universe!〜」はエンターテインメント溢れる構成&演出のステージになっています。クリスマス・ツリーが出てきたり、今までに出した事がなかった季節感を前面に出して、ファンタジックで見て楽しめる内容になっています。改めて映像を見るとこんなに違う事をやっていたのかと思ってビックリしました(笑)。「GARNET CROW livescope 2009 〜夜明けのSoul〜」が黒で、「GARNET CROW livescope 2010⁺〜welcome to the parallel universe!〜」は白という位、はっきり分かれていますね。
●今回のシングルとライヴDVDが、GARNET CROWにとっては2011年第1弾作品にもなりますが、今年のGARNET CROWがどんな形で活動していきたいと思っていますか?
中村:昨年の活動で皆さんから頂いたパワーを通じて生まれたハッピー・オーラみたいなものは、まだまとっていきたいと思っています(笑)。作品もどんどん出せたらと思っているので、楽しみにしていて下さい。
●そして[音霊 OTODAMA SEA STUDIO 2011]への出演も決定となりましたが、どんなステージになりそうでしょうか?
中村:初めての会場で、経験した事ない環境でのステージになるので、是非とも皆さんに応援しに来てもらいたいですね(笑)
■OFFICIAL WEBSITE http://www.garnetcrow.com/