Es VOL.25 [Special Countdown Live 2011-2012]LIVE REPORT
music freak magazine & Es Flash Back GARNET CROW Final MemoriesP.069
12月31日、午後9時、GIZAビルのある北堀江から自転車で堂島リバーフォーラムへ。年末とあって人通りもまばら、光もまばらなオフィス街を通り抜け辿り着いた川のたもとの会場。その周辺だけが白くまぶしい光を放っていた。
21時45分、開場時間と同時にどこからか観客が集まってくる。最初はソロソロと集まり出していたのが気がつけば開演前には超満員。今や遅しと開演を待つファンの熱気が頭上の巨大ミラーボールに跳ね返っている。
テクノ調のループ・サウンドが鳴り響くオープニング、半透明の緞帳からメンバーが1人1人登場するのがシルエットとなって浮かび上がる。その度にどよめく会場、1.2.3.4のカウントと共に緞帳が取り払われたステージにはメンバー4人とお馴染みのサポート・リズム隊、6人の姿があった。1曲目は祝祭の始まりを告げる「僕らだけの未来」。力強いグルーヴをもったナンバーに目が耳が引き寄せられる。ヴォーカル・中村由利はキラキラのラメをあしらったショート・ジャケットに黒のショートワンピース、そしてガーネット色のロング・ブーツと髪飾りをあしらってまるでヨーロッパ人形のような艶やかさ。上手のAZUKI 七もラメをあしらったスタイリッシュな衣装、下手に目を移せばお馴染みサングラスとスーツ姿のゴッド・ハンド古井弘人と、お似合いのハットを被ったおしゃれなギタリスト・岡本仁志の姿があった。キラキラのバック・ライトに照らされた彼らは紛れもなく我々の期待を裏切らないGARNET CROWの出で立ち。その情熱的なナンバーが終わると間もなく引き続きロックにグルーヴする「doubt」へ。そして最新アルバムから「一緒に暮らそう」とアップな押しで一気に3曲を駆け抜けた。
“お待たせしましたGARNET CROWです!”と第一声、バンド本体としては約1年振りのご対面という事でのっけから中村はインタビュアーのごとくメンバーに質問を次々と振っていく。突然振られて戸惑うAZUKI 七と、“緊張感ありますね”と応えながら脱力感を感じさせる岡本のコントラストも楽しい。そして“今日は最後まで楽しんでいって下さい!”の言葉と共に演奏されたのは明るいトーンの「nonsense」。スクリーンに映る映像と一体化して手を振り上げるオーディエンス。ハンドクラップのかけあいも和気あいあいだ。そのまま続けて懐かしくも忘れられない「Mysterious Eyes」。ライヴ・アレンジでより軽快なロック・テイストになって新鮮だ。さらに「Rainy Soul」に続いて名曲「水のない晴れた海へ」。この曲ではブルーのライティングがガーネット曲の神秘性を高めて美しい。ミラーボールがゆっくりと回り始めると、曲とともに深海へといざなわれる様な演出。AZUKI七のピアノ・プレイも印象深かった。
2度目のMCタイム。ここでは1年を振り返ったエピソードが語られていく。中村曰く、GARNET CROWのライヴは恋愛のパワー・スポット、ライヴで知り合ったカップルの成就率が高いのだそう。そんなカップルに向けて沢山のハッピーを、静かな夜にぴったりの曲、ロマン溢れる旋律も印象的な「八月の夜」を届けた。そしてドラマチックなスタンダード曲として名高い「Timeless Sleep」へと続き、すっかりガーネット・ワールド一色に会場を染め上げる。
ライヴ中盤、一息ついて紹介されたのは岡本仁志。中村に“最近ちょっとチャン・グンソクに似ていると言われまんざらでもないSUPER LIGHTこと岡本仁志”と紹介された彼は、ソロ・アルバムより1曲「海鳴り」を披露。味わい深いヴォーカルでライヴに彩りを与えてくれた。続いては最新シングル曲「Misty Mystery」。ライヴならではのアグレッシヴなアレンジ&ハードな演奏が刺激的だ。さらに「Rhythm」では、中村の天空に響く高音域の歌声がドラマを盛り上げる。
ここで3度目のMCは昨年12月7日にリリースされた最新アルバム「メモリーズ」のエピソードへ。4人4様のアルバムへの思い、キャラクターの差異が楽しいトークが続いた後で、アルバム制作の最終局面で完成、自身らも思い入れのある曲として披露されたのが、ヒテオならぬ「英雄」。ステージ上に星空が瞬いているかの様なライティング。重厚なサウンドと中村&岡本のダブル・ヴォーカルが聴き応えあり。アカペラで始まった「未完成な音色」は、哲学的な歌詞とも相まって深く濃く心に染み入る。そして、静寂を演出していたグリーンのライトがピンクに染まり出すと後半戦開始。華やかな「涙のイエスタデー」。再び場内も腕を振り歓声が上がる雰囲気に包まれた。
2月29日に発売されるカップリング・ベストアルバムの話題。ひとしきりメンバーが盛り上がった後でファン投票で最も人気があった曲「廻り道」。α波満載の麗しき声が眩しい。歌い終えたところで、いよいよ2011年の終わりが近づいて来た。スクリーンを見上げた中村“そろそろカウントダウンの時間が……”とつぶやいたところで、既に24時33秒前。慌ただしくカウントダウン20秒前から全員が一斉にカウントダウンを始め2012年への橋渡し。無事年度越しを果たした瞬間、スクリーンに“A HAPPY NEW YEAR 2012”の躍る文字。きらびやかな音色の「Smiley Nation」が始まった。明るいサウンドが響く中、巨大バルーンがいくつも投下され、ステージ上では中村がビデオ・カメラで会場中を映す。そうして2012年の祝祭ムードをさらに盛り上げるべく届けられたナンバーは、最新アルバムで最もデジタル・ビート色の強い「ロンリーナイト」。物販のロンリーライトをすかさず高々と振りかざすオーディエンス違。初披露ながらライヴの定番になること間違い無し。
“まだまだ体力は行けますかぁ~盛り上がって行きましょう!”と鼓舞する中村。間髪入れず「wish★」(サビメロのポージングの掛け合いが楽しい!)「二人のロケット」、「今宵エデンの片隅で」までスピード感溢れるナンバーでグイグイと惹き付け、本編最後まで一気に4曲を駆け抜けて盛り上げた。
アンコールの拍手の中、Tシャツにニット・キャップ姿というカジュアルな姿で現れた4人。遊び気分満載でお茶目なポーズ姿を見せたり、本編よりさらにくだけたムード。そんな中、ここで嬉しいハプニング! ファンにうながされて中村が予定外の「JUDY」日本語&英語Ver を1コーラスづつアトリヴで披露したのだ。春のツアーで全編を聴きたいと期待を膨らませた。年明けの喜びとおめでたさの中でアンコール3連続曲は「君の思い描いた夢 集メル HEAVEN」、「Fall in Life~Hallelujah~」。ラストは情熱的な「Argentina」で締めくくった。
派手な演出効果や特殊効果も必要とせず、ただありのままの楽曲のパワーとメンバーの人柄をそのまま放出したライヴは温かく、かつしっかりとオーディエンスの心に根を降ろした。この一体感、カウントダウンライヴの意味と意義はこんなところにあるのかと思い知らされた。一年の計は元旦にあり、また今年もGARNET CROWの新たなる挑戦と飛躍を大いに期待して止まないライヴだった。
(TEXT BY SAI SAITA)
[SET LIST]
01.僕らだけの未来
02.doubt
03.一緒に暮らそう
04.nonsense
05.Mysterious Eyes
06.Rainy Soul
07.水のない晴れた海へ
08.八月の夜
09.Timeless Sleep
10.海鳴り
11.Misty Mystery
12.Rhythm
13.英雄
14.未完成な音色
15.涙のイエスタデー
16.廻り道
17.Smiley Nation
18.ロンリーナイト
19.wish★
20.二人のロケット
21.今宵エデンの片隅で
(ENCORE)
EN1 君の思い描いた夢 集メル HEAVEN
EN2.Fall in Life ~Hallelujah~
EN3.Argentina