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Es VOL.28 [livescope 2012 〜the tales of memories〜]LIVE REPORT

music freak magazine & Es Flash Back GARNET CROW Final MemoriesP.075

●○ From music freak Es Vol.28

GARNET CROW 2012年春のツアー[GARNET CROW livescope 2012 ~the tales of memories~]が、3月に大阪と東京の2箇所3公演で行なわれた。本誌では最終日となった3月18日、TOKYO DOME CITY HALLでのライヴの模様をレポートした。

この日は午後から雨雲が空を覆い、ちょうど開場時間の17時半頃からポツポツと雨が降り出した。しかし会場入口には、天候の悪さ等関係ないといった華やいだ表情を浮かべたオーディエンス達が長い列をなしていた。既にツアー・グッズを購入し、淡い水色のツアーTシャツに着替えて準備万端!といった人達も大勢いる。GARNET CROWとしては年末から新年にかけてのカウントダウン・ライヴ以来となるが、東京で開催されるライヴは1年以上振りという事で喜びもひとしおの様だ。
会場内に入ると、ステージが白い垂れ幕で覆われ、舞台上の様子を見る事が出来ない。いったいどんなセットになっているのかワクワク想像を掻き立てられながら開演を待ち受けていると、突然場内が暗転、と同時に大きな拍手が沸き起こった。

オープニングのSEと共に、白い垂れ幕に映し出されるシルエット。最初に目に入って来たのはAZUKI 七が下手から自らの鍵盤が配置されている上手へと颯爽と歩いて行くシルエットだ。続いて古井弘人、岡本仁志と確認出来るシルエットも登場し、客席から歓声が上がる。しばらくしてワン、トゥー、スリー、フォーという、サポートメンバー・ドラムス黒瀬蛙一のカウントを合図に一気に垂れ幕が落ち、1曲目「Misty Mystery」からライヴがスタートした。ステージ中央には、バンドが演奏する床から階段5、6段分程高いお立ち台の様な小ステージが用意され、そこで淡いグリーンの華やかなロング・ドレスを纏った中村由利が歌っている。華美でありながら清楚な出で立ちはまるでオペラ歌手のようだ。また天井からは幾重ものドレープをあしらった6本の白いカーテンが垂れ下がり、これがまるで宮殿の柱の様に見え、シンプルなのに厳かな雰囲気のセットはGARNET CROWによく似合っている。

2曲目「Rhythm」は赤い照明に照らされた岡本のギター・ソロからスタート。マイナー調のアップ・ナンバーで初っぱなからグイグイと押してゆく。そしてイントロに乗って“皆さんこんばんは~。今日はよろしくお願いしま~す”と軽い挨拶の後3曲目の「創世記I」へ。1、2曲目のハンド・マイクからスタンド・マイクに変え凛と歌う中村。そして、3曲目にしてAZUKIがスタンディングし、両手を高く上げ身体でリズムを取りながら手拍子をオーディエンスに促す姿が非常に印象的だった。とにかくまだ始まったばかりだというのに、いつも以上に会場は熱い。

“ライヴではカウントダウン以来の、少しお久し振りのライヴですごく楽しみにしてきました。”という中村のコメントの後はメンバー各々がこのライヴに対する意気込みを語り、そして再度中村から“今日は生きた音楽を心で感じて頂いて楽しんで頂けたらなと思っています。”というコメントで締めて4曲目「Naked Story」へ。サビ部分の“(Naked Story) Yeah Yeah Yeah Yeah Yeah”では客席にマイクを向け、オーディエンスも歌声と共に元気良く手を振って応える。GARNET CROWのライヴというとこれまで、序盤はじっくりと聴かせるというイメージが強かったのだが、この日のライヴは1st MCでは時間をたっぷりと掛けフリートークを展開したり、演奏ではオーディエンスと一緒に歌って踊って楽しむという形を早々と取り、非常にフレンドリーな雰囲気に満ちていた。

5曲目は最新オリジナル・アルバムのタイトル・チューン「メモリーズ」、続いてリリースされたばかりのカップリング・ベストより中村のお気に入りという「夜深けの流星達」、さらに「Go For It」が披露された。安定したGARNET CROWらしい3曲を聴かせた後は再びMCタイム。ここでは最新アルバム『メモリーズ』についてメンバーそれぞれのお気に入りの曲等についてざっくばらんなトークを繰り広げてくれた。

そして8曲目はメンバー全員お気に入りという「英雄」。ストリングスも入っての雄大で味わい深い演奏に中村の力強いヴォーカルが響き、ライヴならではの感動を与えてくれた。続いてもバンドと弦のコラボレーションで、壮大かつ切なくも美しいハーモニーを聴かせてくれた「静寂の concerto」。会場が一瞬にして荘厳な雰囲気に包まれると、続いて間髪入れずに野太いベース音が鳴り響き、サポートのベーシスト・大橋雅人に目をやると、小意気なボックス・ステップを踏んでいる。すると今回ストリングス“ライム・レディースオーケストラ”の指揮とストリングス・アレンジを担当する池田大介もリズミカルで愛らしいダンスを披露。そこに岡本も加わって、目でも楽しませてくれたイントロからサビ頭で一気に弾けた「涙のイエスタデー」に突入。オーディエンスのヴォルテージも更に加速し、サビでは大合唱となった。

“続いてはバラード・コーナーという事で特別な曲をご用意しています。どうぞ皆さんもゆったりとリラックスしてお聴き頂ければなと思います”そう中村から促されると1曲目からずっとスタンディングだったオーディエンスが静かに着席。ステージ上はAZUKI 七、岡本仁志、古井弘人が一旦ステージからはけ、ストリングスとベースとドラム、そして中村だけが残った。次の曲はこのライヴの為に池田大介がアレンジしたスペシャル・ヴァージョンという事で、演奏前に中村と池田からどんな仕上がりになっているのか説明があった。そして、鍵盤とギターの和音が弾けるコード楽器を交えない、基本的にメロディだけを奏でる楽器だけの編成でアレンジしたという「君 連れ去る時の訪れを」を披露してくれた。静寂の中美しく広がるストリングスの調べに、堂々と存在感溢れる歌を聴かせる中村は、以前にも増してヴォーカリストとしての風格を漂わせていた。

さぁ、ライヴも中盤に差し掛かり、今度は中村とストリングスが退場。AZUKI、岡本、古井が衣装チェンジしてステージに戻って来た。ここからはしばし岡本が進行役となり、衣装についてや、ソロ名義のSUPER LIGHTのLIVE DVDについて、またSUPER LIGHTの作詞についてAZUKIに質問を投げ掛ける等、ゆったりとしたMCタイムを挟み、そしてSUPER LIGHTの最新アルバム『Now Printing...』からのナンバー「海鳴り」を披露した。これまでにもGARNET CROWのライヴで、自身の楽曲や、GARNET CROWのカヴァー等色々歌ってきた岡本だが、今回はメロディアスで非常に切ないナンバーを、感情のこもった情熱的な歌声でじっくりと聴かせてくれた。

13曲目「nonsense」から再び中村がステージに登場。先程のフォーマルなロング・ドレスから、今度はキラキラとスパンコールが輝いたホワイト&シルバーのミニワンピースに紺色のブーティーを合わせ、髪にはワンピとお揃いの髪飾りを付けたキュートな衣装に、背中の腰に付いたピンク色の大きなリボンもとても可愛い。そして、“みんなライトON!!!”という中村の合図と共に、星型のペンライトが会場一面に灯される中披露されたのは「ロンリーナイト」。オーディエンスの頭の上で左右に振られる星のライトはまるで沢山の流れ星が輝いている様。ミラーボールも回って、ディスコ・チューン的なデジタル・ロックのこのナンバーにぴったりだ。ノンストップで次の曲「wish★」へとなだれ込み、さらに会場は一体感を増していった。

続くMCではファンのリクエストによって収録曲が決まったカップリング・ベスト『GOODBYE LONELY ~Bside collection~』について語られ、“歌って~”という客席からの要望に応えて、「Nora」と「未完成な音色」を、岡本のギターに合わせて少しずつ歌ってくれた。そしてリクエストの最多得票を獲得したという「廻り道」を熱唱。その後は本編ラストに向かってスパーク! 再びストリングスも加わって軽快でライヴ感溢れるナンバー「live」、続く「Fall in Life ~Hallelujah~」では中村がこの日初めてステージを左右に移動しながら歌い、曲終わりではおちゃめなポーズも見せてくれた。ラストはサポート・メンバーの紹介を挟んで「Smiley Nation」。キメの“Smiley Nation”の所はオーディエンスにマイクを向け、“もっと大きな声出して~”と客席を巻き込んでの大合唱。とても心地良くて爽やかな気分で本編の幕が閉じた。

出演者がステージから姿を消すやいなや“ガーネット・コール”が始まり、しばらくしてツアーTシャツやパーカー、タオル等を身に纏って全員が改めてスタンバイ。アンコール1曲目は最新アルバムより最もGARNET CROWらしい曲と言っても過言ではない「JUDY」。ドラマティックな展開の中で、太くて力強い岡本のギター・ソロが特に印象深く残っている。

その後はグッズ紹介や今宵のライヴの感想、最新情報等についてたっぷりと時間を設けてMCを展開し、いよいよラスト2曲「今宵エデンの片隅で」と「スパイラル」で締めくくられた。「スパイラル」では古井が手持ちのキーボードを肩から下げ、中村、岡本と共にステージを走り回りながら演奏するという珍しい場面も。しかもライヴでは恒例となっている“皆さんまだ歌えますか~?”と言って、終わるかとおもいきやサビが何度も繰り替えされる「スパイラル」のリピート演奏は、なんとこの日10回以上も続けられ、全て終わった時には、そこに参加していた全員が全ての力を出し切ったという爽快感に満ちた笑顔を浮かべていた。

聴かせ所と、見せ所、そして共に歌って楽しむ所と、バランスの取れた構成で、気が付けば3時間も過ぎていたんだと驚きを覚える程あっという間の楽しいライヴだった。新作にも期待を寄せつつ、是非近いうちにまたワンマン・ライヴをやって欲しい、そんな願いを胸に会場を後にした。

              (TEXT BY KAREN HAYAMA)

<SET LIST>
01. Misty Mystery

02. Rhythm

03. 創世記I

04. Naked Story

05. メモリーズ

06. 夜深けの流星達

07. Go For It

08. 英雄

09. 静寂の concerto

10. 涙のイエスタデー

11. 君 連れ去る時の訪れを

12. 海鳴り(SUPER LIGHT)

13. nonsense

14. ロンリーナイト

15. wish★

16. 廻り道

17. live

18. Fall in Life ~Hallelujah~

19. Smiley Nation

【Encore】

20. JUDY

21. 今宵エデンの片隅で

22. スパイラル