AZUKI 七 詩集『80,0』
2001年1月80,0 AZUKI NANA photo & anthology(ジェイロックマガジン社, 2001)収録:2026年7月10日
AZUKI 七(GARNET CROW 作詞担当)が2001年に発表した自作詩・写真集『80,0』(80,0 AZUKI NANA photo & anthology、ジェイロックマガジン社)より、詩の部分。
《常春》
春うらら
年中頭は
花咲き乱れ
《そして》
今日の空は
格別に青く
今日の街は
限りなく広く
今日の私の
休日で
爽快感と空虚は
とっても似ているって
洗濯物がはたはたするのを
眺めながら思った
《昇る〜ひたすら昇る》
瞬間冷凍スプレーで
一筋の雨を
凍らせながら
昇って行ったら
ポッカリ
雲の上に出るかも
《HAPPY BIRTHDAY》
7月の終わり
あの人は死にました
夏のうるさい蝉の鳴き声は
やけに しんみり気分にひたらせます
だけどそれは
HAPPY BIRTHDAY
こことは違う別の次元に
あの人が生まれた
《遠くへ》
じわじわと熱く熱を出すその空間に
私は手当たり次第そこらへんのものを放り込んでいた
そこは都会からはずいぶん離れた自然だけで構成された場所だったので
投げ入れるものには事欠かなかった
草花や枯木 蟻や蜘蛛
ころころと無防備になるだんごむしや
運が良ければ蝉や蝶 クワガタやカマキリなんかもそこらじゅうにいた
とりわけ私が好んだのはだんごむしで
無防備で乾きの速いそれは
瞬時にして灰色になる様を楽しませてくれた
芋が焼けるまでのじれったい時間を
その行為は短縮してくれる
不思議なことにそれらが変化するのはいつもグレーだった
黒や透明、極彩色などは見たことがない
そして灰色のそれは次の日になると自然に消えていた......
高速を走り、夜、都心へ戻るとき
私はその光景を思い出す
炎のように見える明かりの群れに
時速100キロで向かいながら
《ゆううつな時》
自転車を漕ぐ
走る走る走る
4車線全部北行きの道を
南へ向かって
走る走る走る
ずーっと向こうから
車がいっぱい生まれている
あ——生き返る
《なかよし》
離れて暮らす新鮮よりも
あきあきしちゃう密着感
《バランス》
アサ ト ヨル
マバラ ナ アイヲ
カキアツメテ
ニッチュウヲ ヤリスゴス
《浮き沈み》
一人が怖い時って
どんどん孤独な気分になってしまう
一人でも構わないやって時は
妙にハイ*になったりする
《さらさら》
開いた窓から吹き込む砂
乾いた肌にざらつく感触
この場所には
なくても困らないものがいっぱいある
どうでもいいことがころがっている毎日は
まんざら悪くもないみたい
今年のオシャレに流行りのリズム
書き替えられる話し言葉
口元とに触れた砂粒が胃に溜まる
もう少し吐かずにいよう
すぐ私の一部となってゆく
そして全部が砂に変わったら
幾度目か風は
さらさらと何処かへ静かに
とばしてゆく
《いらないもの》
最初に一つ手にする
そして二つめ
三つめ掴む
四つめ手に入れる
•
•
•
•
•
•
七つで掌いっぱいになる
八つめ拾う為に捨てるのは
たぶん • • •
きっと 二つめ
《日常に似ている》
パーデぃーは嫌い
お祭り騒ぎは嫌い
なんだか不機嫌でいちゃいけない気がして
何処にいていいのかわかんなくって
そもそも*いていいのがどうかも疑問になったり
途中で愛想笑いするスタミナが切れちゃうし
そのくせハマッちゃったらあっという間
《食べる》
暑い!暑い!
アイスを食べる
溶けてゆくから
急いで食べる
ポトーッて手につくから
ちょっと嫌やけど
固まるのまって
食べるよりいい
《用途次第》
エメラルドグリーンの
海の色みたいだ. と
ひと目見て
気に入り買った
むら染めのふとんカバー
さっそく付けて寝てみると
私. 亀みたい
《世界の広さ》
誰かが何処かで死んだとしても
世界はきっと
変わることなく そこに在るだろうけど
あなた一人いなくなったら
私の世界は変わってしまう
《放棄》
悲しみは永遠に続くものではなく
この痛みも永遠に感じるものではなく
いっそ死んでしまいたいー
などと
永遠に嘆くこともできず
そして
永遠なる愛も存在しない
《遠景》
次の公園で
僕らは寝っ転がって
地球になるよ
地面がまあるく見えるくらい頬を寄せて
空に抱かれている事を感じる
蝉の抜け殻ありったけ集めて
パリパリとした音を聞きながら語る
ここで二人は木になって
何十年たち枝を広げたら
隣の君に葉で触れる
揺れることで風に形を与え
少し伸びて枝の絡まるその頃に
冬が来て体はちょっぴり縮まるのさ
いつかの春には抱き合えるか
《動物園》
見られてる
キリンに
猿に
象に
河馬に
さっきからずーっと
見られてる
檻は誰を
囲ってるの?
《いつでも大歓迎》
グッド タイミング!
《分かちあった後》
最初
なんかトイレ行きたいなあ
くらいだったのが
だんだんマジで
急げーっってなってきって
ダーっと駆け込んで
ことなきを得た後の満足感の中
たった今
遠くへ去って奴達に
ほんの一時気持ちを共有したね.と
小さくbye-bye
《かくれみの》
深夜一時の地方局
いつぞやのゴールデンタイムで流れていたドラマを映している
機材の違いなのか人々の服やメイクの違いかそれとも大気が変わったのか
微妙な色温度の変化がレトロっぽくて
明かりを消した部屋の空間によりいっそう退廃的なものに導く
パンストかぶった強盗犯が何やらわめいている
不思議なもんだ
あんなもん一枚で自分を隠したつもりでいるのか......
そういう俺のアパートの隣からは毎夜
子供を寝かしつける為にヒステリックに怒鳴り散らす若い母親に声が聞こえる
彼女はいつも朝合うとバッチりと化粧した顔で奥ゆかしそうに会釈する
上の部屋からは出かける前のみ必ずシャワーの音がする
そして俺は今日も
彼女達と薄い壁一枚隔てたこちら側で
素っ裸で長電話している
《お得》
バレるウソ
カモフラージュに
もひとつおまけ
バレるウソ
《メニュー》
私が怒ると
君も不機嫌
私が泣くと
君は困ってる
私が黙ると
君も無口
私がふざけると
君は喜んでる
じゃあ
今日もテンション
上げるとするか
《ジネン》
手足を動かして
精一杯のスピートを出すとき
体は前のめりになっている
タクシーやジェットコースターなど
乗物に乗ってスピート出てる時
体はシートに押し付けられている
張り付いてはしっている
《穴》
心にぽっかり穴が空くということがある
誰かと離れるとき
何かを失ったとき
喪失感ってやつ
それはどんどん広がって
やがて貫通する
貫通すると風が吹く
ビュウービュウーって吹いてゆく
でもそれは悲しい音ばかりじゃない
塵と埃も多いけど
ひょんな縁みたいに
その穴に留めて置きたい様な事偶然舞い込んだりする
そしてそんな時は
すかさずその穴を埋めてしまおう
《病》
テレビやラジオじゃ
愛の歌大行進
いろんな形で脅かす
共通な痛みは
親近感を増やす
対処の仕方はいろいろだけど
愛は最後の杖になる
健康な人には必要ないかも
心の病に一番きくね
まるであやしい宗教みたい
時にはよけいに気が狂う
最後まで真相は分からずじまい
《育つ》
確実に
無限に
広がる
「ここだけの話」
《是非》
教室で
席替えしたみたいに
地球規模で
場所替え
定期的にやろう
《水物~流れゆくもの~》
蒸発してゆく
透き通おる
流れてしまう
掴めないー
動植物体の70~90%を占め
生存上欠くことができないもの
私が愛した水の者
水の入れもの
あなたは消えてしまった
《難》
ここに海があったなら
海に憧れたりないでしょう
今 そらに住んでいたなら
空に憧れたりしないでしょう
すぐに飛び立ってる羽根が付いていたなら
鳥に憧れたりしないでしょう
七色の肌していたなら
虹に憧れたりしないでしょう
だけど
ズットあなたに憧れ続けたい
誰よりも傍にいたいのに
《味わい深し》
古い本の間から落ちてきた
四葉のクローバー
ぱりぱりに乾いちゃって黒くなってくる
あの時の太陽はたぶん
この顔の中に
幾つかのそばかすになって残ってる
忘れてしまえばジ·エンド
それがたぶん楽しい毎日への近道
古傷ズキズキ音たてないで
生活力より生命力
高価な墓石よりおいしい夕食
ひたひたと満足してゆくのは
やさしい気持ち
ゆっくりかんでカミシメテ
《身軽》
すべてを投げ出しても手に入れたいもの
何だろう、、、
何だろう、、、って
長いこと考えてたんだけど
投げ出すような<ナニカ>を
何も持ってないことに気づいて
がっくし*
《盲目》
体の奥の方で微かにチクチク
気のせい、、、気のせい!
頭の奥の方でずっとズキズキ
気のせい、、、気のせい!
まるでちっちゃな警告音
気づかない 気づかないー
キット鳴ってる警告音
気づかないー
気づかないー
キヅキタクナイ
《つよがり》
一人でする食事
可笑しかったこと つまんないこと
伝える人がいないこと
繋ぐ手もないのに片手でまとめちゃう荷物
どっか埋めらんない空虚があるのは
愛がなくなってさびしいだけ
行き場がないのが悲しいだけ
たぶん
あなたを失って淋しいわけじゃない
《なぜ?》
くしゅんっっ.て
一回くしゃみすると
くすくすっと笑われる
二回すると
大丈夫?
と聞かれる
《そのあとで...》
バカなふり
してたつもりが
まじでバカ
《カウントダウン》
20歳になったお祝いに
僕の誕生からのビデオを出された
あちこちに設置されたり
両親と祖父母がかわるがわる記録していたその物は
膨大な量ではあったが
この狭い部屋に入り切る程度の物であった
その日僕は誕生日前日のビデオを一日眺めて過ごした
それは特別に愉快なものでもなく
ただ刻々と液晶表示された時計が時間の経過を知らせていた
次の日は二日前をその次の日は三日前を僕は見続けた
そのうちそれらは休むと成長すら止まる錯覚さえ与え
とうとう僕は20年分見続けた
もちろんその最後の日 誕生の瞬間を見ながら40歳の誕生日を迎えた
爽快な朝だ
長い道程をきっちり半分で折り返し地点で区切り
完走したマラソンランナーの気分だ
それにしても行きも帰りも大差はない
最低限食べて寝てさえいれば
時はカウントされていた
《荷》
何処からヒビ割れてゆくのかな
手ぶらで産まれていたくせに
どうして何かを失うのが怖くなってしまうのかな
《out》
テレビをつけたらもう虜
夢中でもなく退屈でもなく
とり付かれたように
何かを期待するように眺めてる
あなたはそうして
人生の観察者になってゆく
いろんな憶測を楽しんでいる
好奇心と知性の旺盛な観察者
そこから出てきてよ
私にふれたら
好奇心から楽しみのものに
突入するよ
《お好きに》
電話が鳴ってるよ
でも出る気がしないな
何か用かな?急ぎな?
それともただの暇潰しかな?
今日は朝から悩んでる
サイコロにぎって考え込んで
偶数、奇数、どっちがどっち
GOかSTOP決めかねて
誰かに話して相談するのもいいのだけれど
人に決められるのも
運に任せるのも
まあ、似たようなもんでしょ
ーで、偶数、奇数
どっちがどっち
《散歩》
てくてくてくてく
歩いていたら
崖っぷちにきたよ
こりゃ大変
落ちたらもう命はないね
ちょっくらも一度
てくてく歩いて引き返し
違う方へ行くとするか
なぁにまだ
道は覚えているさ
《散歩2》
ざっくざっくざっくざっく
踏み締めて
小走りしてたら崖っぶち
またまたきたよ厳しいね
でもね今度は行かしてもらうよ
ここに橋をつくるんだ!
飛ぶにはちょっと早いかナ?
《OPEN》
部屋を出て
床にコンッてあたると
もう開く
そんな気の早い傘
持ってる人
多いよね
《選択》
ひそひそ声
何だろうって
聞き耳たてる
大き過ぎる声
うるさいなって
耳を塞ぐ。
普通の声
ラララララ~って
B.G.M代わり。
今度あなたに会ったら
好きって言うよ
ひそひそ声で。
《扉の中》
扉を开けた
だか何もない
何故だ?
别の扉を开けた
やはり何もない
とりあえず扉という扉を全部开けてみる
もともと何もない部屋だ そう时间もかかるまい
......30分もしないうちに俺は
大小の空箱に囲まれる様にして寝転んでいた
そういえば今日帰ってきたら隣の奴に
「引っ越しか?」ときかれたっけ
昨日留守の间にあの女が运びだしたに违いない
畜//生あいつ俺だけ置いて行きやがった
あーそれにしても腹が减った
もちろん冷蔵库も空だ
まあいいさあいつが帰ってきたら代わりに诘めて
ゆっくり时间をかけて
俺の中にとりこんでやるさ
《待ち合わせ》
最初はベージを開く間もなく
数日後は二ページくらい
それから毎回増えていく
十ページ...
三十...
七十...
......
今日は一冊読み終えた
もう
お.し.ま.い
《ぽっ》
ちょっとしたことで
すぐに幸せになちゃえる幸福感
《憂鬱》
恋するだけなら一人で出来るのに
愛し合うのって、、、
一人じゃ無理!
《タイムマシーン》
どうしたって
一秒だって過去には
戻れない
無かった事にしたい様に出来事だって
どんどん~~
蓄積されてゆくだけ
未来へのみ行ける
僕達の身体
《そしてまた...》
出来ることなら
ここぞって時は
早道、近道、無駄なし、がよい
だけどねえ
やってよかったとか
無駄だったとかは
やってみないと
わからないのだなあ
やっぱり、観念してとりあえず
やってみることになるのだなあ
《記憶》
明け方四時
鳥たちの声がビルの隙間にこだまして
眠れない
思い返すのは
怒鳴る声とクラクション
やかんの倒れる映像
ガラスの割れる音
染み付いた記憶を
ふきとることは出来なくて
流す涙もあとからあとから乾いてゆき
洗い流すには少し足りない
全てを正当化しようとするから
混乱は続く
こだまするさえずりの様に
叫びの声を聞けばいい
鏡の中へ真っ直ぐに
《いる?》
ステレオの
スピーカー2つ並べて
毛布かぶせたら
苦しそうに
がんばってうたってるみたいで
笑える
で.長めの布かけて
カーテンみたいにしたら
もうすぐステージ開いて
ライブ始まるみたいで
わくわくした
《修正》
今更だけと
窓を開けたら
隣のマンションの壁ってのは
やっぱりおかしい
でも
窓だからということで
意味もなくカーテン付いて
ときどき開けたり閉めたり
それも変
いっそ壁にしてしまおう
窓拭きしなくていいから
《お手間は取らせません》
いっぱいいっぱい
雑誌とか
本とか
マンガとか読んで
廃品回収の日は山積み
でも廃品回収
来てもらわなくても
すぐ忘れる
《活魚料理》
数ヶ月前俺は
近所のディスカウントストアで売っていた
小さな安い水槽を幾つか購入した
自分で食うための魚や海老やらを泳がすためだ
毎日それを眺めては狭い水槽のガラスをどんどんと殴ってやる
そうしていれば神経質な魚達はストレスが溜まるらしい
そうしてほどよくストレスでコチコチになってそうな頃を見計らって
引き揚げて食う
さてワクチンとしての効果はあるだろうか
《いろいろ》
「雲」は漢字で書くと「空の雲」
「クモ」は8本足の
「蜘蛛」かもしんない
漢字で書くと意味は一つ
カタカナ·ひらかな·だと
いろいろ思い浮かぶ
だから僕のすべてを
カタカナとひらかなにしておこう
ついでに名前も
ひらかなにしてしまおう
いろんな僕で
ありますように
《国境》
鳥さんも
魚さんも
パスポートいらないからいいな
《ネムイ...》
ふんだりけったり最悪の日は
誰かの温かい一言にとどめを刺される
ああそれ程に私はつらそうに見えたのか
お願いだから可哀そうな奴とは思わないで
怒りのある日はとってもパワフル
押さえられてた生命力が噴き出すように
市民権を与えてやろう
穏やかすぎる人格は破滅へ向かう
努力とは凡人に残された最後の夢
それでも結構
み続けられるのなら
《記念日に彼女は》
彼女は記念に誰かれとなく物を頂戴するのが好きだ
そしてそれらは彼女の部屋の空箱やデパートのロゴ入りの包装紙に包まれ
かなり丁寧に保管されている
しかしそれらの存在は彼女に居場所を認識されることなく
そして二度目に触れる事もなく
唯々きちんと包装され部屋を埋めていく
元は誰かの、何かの一部であったろう物の入っている筈の包みに囲まれていた
壊された小学校の校舎の一部だとか
亡くなった祖父のネクタイだとか
引っ越しした友達の使っていたボールペンだとか
旅行に行った時の海岸の砂だとか
つきあっていた男のオヤシラズだとか......
先日ちょっとした不注意からの事故で
彼女はこの世を去った
後日彼女の部屋はきれいにかたづけられ
土曜日のマンションの下に
元は他人のものだった
今では焼かれるのを待つばかりの大小のゴミが
山積みされていた
《雷》
雷 落ちた
雷 到着
遠い所までご苦労様
けど勢いあまって
物こわさんとって
《3mの遠距離恋愛》
トイレの扉が
パタリ 閉じる
《心がけの行方》
1月15日
<青年の主張>を
聞きながら
<今年の抱負>が
何だったか
忘れていることを思い出す
《錯覚》
君はあのビルが白いと言うけど
夕日の当たるその姿は
赤くて~腐った柿みたいなんだ
本当は僕らが知らないだけで
ミルクは青いかもしれないし
道路はピンクかもしれない
ほら子供の頃
空を黄色に塗ったりしたじゃない
見慣れてしまった今は気づかないこと
もしかして今日たった一晩眠る間に
世界が変わってしまったら
すべてが変わってしまったら......
《ひたひた》
君の寝息をB.G.Mに
眠る幸せ
細く締まった蜂のウエストは
たった一本のナイロン糸で切断された
その瞬間粗い綱目のネットの上から
あちら側とこちら側に
真っ二つの頭と胴が転げ落ちたのだ
自分のしたことに軽い悲鳴をあげ
彼女は走り去った
後には二つの何も言わない個体が
埃まじりの陽をかろうじて避けながら
転がっていた
《寂静》
纤细的峰腰
以一根尼龙绳切断
那瞬间 粗大的网上
这端与那端
头与身 各自滚落
为自己的所作所为轻声悲叹
她飞快跑离
此后 这俩一言不发的个体
勉强地避开沾染尘埃的阳光
滚向远方
《目覚めよし》
必ず朝は来るって信じてー
きっと太陽は昇って信じてー
毎日やり過ごす
確かに
夜明けは来るし陽は昇ったけど
また今日も やっぱり
同じ自分だ
軽い目眩と絶望感
そのうち開き直って
目が覚める
《弗々》
エネルギーは大切に使う
資源は大切に使う
体一つ 心一つ
分裂しても基は弌
一日8時間寝るとして
30年間で10年間寝っぱなし
充電するには十分だ
脳天気にやってくよ
醜い思いは悪夢にあげる
日々は便利
多少の傷などすぐ治る
大きな怪我でも医者いきゃ治る
心の痛みも薬で治る
ドウシヨウモナクテモ死ねば忘れる
なんでもいいから一日過ごす
そしてまた疑問が沸き上がる
《常日頃》
煩悩を
堪能する前に
体がいってしまわない様に
健康には
十分
気を付けますよ
《休日の朝》
あなたの寝顔をずっと見ていたくて
起こさない様に
眠ったふりしていたら
またうとうとまどろんで...
それを三回くらい繰り返しているうちに
あなたも時々薄目を開けて
眠ったふりしてるって気がついた
そろそろどっちか起き上がらないと
今日が終わりそうですね
《わけっこ》
私の湯飲みに
茶柱立った*
弟の湯飲みにも
茶柱立った
母の湯飲みにも
茶柱立った
父の湯飲みにも
茶柱立った
友達の湯飲みにも
茶柱立った
彼の湯飲みにも
茶柱立った
よおし全部集めちゃえ
わーい幸せの予感独り占め
あいかん
「蜘蛛の糸」状態
やっぱり一人一つずつ入ってる方が
なんだかとっても幸福な気分
まだなにも起こっちゃいないけどね
《ドキドキレート》
最初は遠く見つめるだけで
それから 傍にいるだけで
声を聴けたら
笑顔見れたら
触れるだけで
触れ合うだけで
目覚めに会えたら
.
.
.
.
.
.
グラフはずっと上がり続け
そして下げる
時に急降下を含みながら
何も存在しなっかた頃まで、、、
緩やかに見えなくなる
《おそうじ》
キャンプの夜
みんなでせっせと
テントや車を洗う
ねえ それ終わったら
空を磨きに行こうよ
こんな曇り空じゃ
今夜星が
見えないよ
《ややこしい奴》
とうもろこしの
皮をむいたら
ウニュンッて.虫
どっから入ったんや
《だいたい》
そばにいてね
恋は盲目
すぐに見失うから。
ちょっと離れてね
近すぎて全体が見えないから。
早く戻ってね
すぐに忘れちゃうから。
《迎える》
僕の瞳はもう腐ってしまった
残虐なシーンをみすぎたから
賞味期限の切れた牛乳飲んで
壊れたお腹は
吐いちゃえば三日で治るけど
脳に刻み込んだ
どろどろの映像は
ぬぐいきれない
腐敗が進むこの場所で
放射線状に広がり
ぶつかり合う汚染を眺めている
絶滅するのを待っている
小動物の様に
《完成度》
自分を偽ったまま
消えてゆけたら
かなり幸せかもしれない
何か一つの作品を完成した様な
満足感の中
最初から存在しなかったであろう
本当の自分って奴が
どこかで満足気に笑うだろう
《傲り》
もどかしいのは
ケーキが夜中に食べられないこと
悲しいのは
大好きなあの人にいつも会えないこと
卑しいのは
別れの後すぐ誰かを探してしまうこと
はがゆいのは
理想はいつも届かない所にあるということ
耐え難いのは
頭ん中じゃ許せても心がドウシヨウモナク憎んでしまうこと
それでも
この瞬間を生きる価値があると信じで
たとえ何もわからなくても
たとえ何も生まれなくても
《適応》
いつまでも
いつまでも
降り続けるみたいな雨
止まないで
止まないで
星一つ覆い尽くせ
そしたら いつか皆
魚になって戯れる
《今日》
今日、何かをしながら生きている
今日、何かを想いながら生きている
今日、何かを励みに生きている
今日、何かを見つめて生きている
今日、ナニカノハズミデ生きている