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VOL.177 New Album『STAY 〜夜明けのSoul〜』メンバー・インタビュー(前半)

music freak magazine & Es Flash Back GARNET CROW Final MemoriesP.006

●○○From music freak magazine Vol.177

GARNET CROW

New Album
『STAY 〜夜明けのSoul〜』

2009.9.30 Release !!

GARNET CROWにとって7枚目のオリジナル・アルバム『STAY 〜夜明けのSoul〜』が9月30日にリリース。力強さがみなぎるタイトル通り、存在感たっぷりの楽曲で構成された作品に仕上がっている。改めてGARNET CROWサウンドの柔軟性に驚かされる事となった今作について、メンバーに話を聞いてみた。

●今回のアルバムはいつ頃からリリースしようという話になったのですか?

中村由利(以下中村)もともと、アルバムを出す事を意識しながら曲作りをしているというのはなかったんです。去年アルバムを発表した後もコンスタントに楽曲制作を続けてきて、ある程度の曲数が溜まってきたので"そろそろアルバムでまとめても良いよね"という所から、形にしていったという感じですね。それでアルバム収録曲を選んでいく中で、"こういうタイプの曲がないから欲しいな"という事で新たに書き下ろしてレコーディングしたりという、調整的な事はアルバム制作の終盤にあって少しバタバタしましたけど、全体的には自然な感じで進んでいきました。

●アルバム収録曲を決めていく時の基準になったものはありましたか?

中村今回のアルバム・タイトルにもなっている「Stay」が出来上がってからは、アルバムの輪郭みたいなものが見えた気がしました。この曲は「Doing all right」をリリースした後くらいの時期に出来たもので、制作作業の中でのターニング・ポイントだったかもしれません。この曲は作り方が今までとは違っていて、アドリブというか出たとこ勝負みたいな感じで進めていったんですね。デモ作りも、メロディを練り上げてという訳ではなくて、思いついたまま歌ったものがデモになって、その状態でそのままアレンジをお願いしたという。予め自分で世界観を作り込んでデモを仕上げた訳ではなく、仮歌もなくラララで歌ったものを曲に仕上げたので、すごくフリーな感じでした。メロディやコード進行が有って無い様な楽曲は、今まで作った事がなかったので、それが形になって出来上がった時は"自分達にとってすごく大事な曲になる"と思いましたね。それから夏に入って本格的にアルバム収録の曲を選び始めた時も「Stay」の存在は無視出来なかったし、これはすごく核にしたいという気持ちが強くなりました。「Stay」は今の自分達の音楽に対する情熱や思いという、内面的なもの=Soulを感じる楽曲だったし、GARNET CROW魂を感じてもらえる楽曲になったと思うので、この曲を核にしてアルバムを展開していこうと決めました。

●「Stay」は独特な展開の曲ですよね。

中村すごくフリーなんです。2度とこんなメロディは出来ないと思います。この曲は、初めて自分のデモを聴きながら、メロディ・ラインを譜面に書き起こしましたからね(笑)。衝動的に歌ったものなので、自分がどんなコードでどんなメロディで歌ったか覚えていないんです。心主体で出来上がった曲なので、まさにSoulが詰まっている曲になっているし、Aメロ&Bメロはジャジーな感じだったり、ブルースを感じられるし、サビではゴスペル・コーラスを思わせるものになっていたりするので、そういう意味でも今までの自分達の曲にはないテイストだと思います。意図して作ったものではなく、結果的にそういう匂いが感じられる曲になったというのも初めてだったので、すごく新鮮でした。

●古井さんは最初にこの曲を聴いた時、アルバムの核になるという感触はありましたか?

古井弘人(以下古井)それはありましたね。すごく良い曲だと感じたし、僕の中でも大切に作りたいなと強く思いました。でもそこで悩む訳でもなく、意外と自然に1つ1つ組み立てていったという感じです。僕がアレンジをした後、そこに歌詞が付いて、ヴォーカルが加わりますよね。その過程の中でどんどんヴァージョン・アップされていった所にも手応えを感じました。

●岡本さんはこの曲を聴いた時、今までと違うタイプの曲だと感じましたか?

岡本仁志(以下岡本)メロディがすごく新鮮で、難しそうだなと思いました。

中村デモを聴いた時、すぐにメロディを覚えられましたか?

古井何回か聴くと覚えられちゃうよね。曲のイメージを膨らませる為に口ずさみながら作る事もあったし……。

中村古井さんの歌、聴いてみたい(笑)

古井部屋をロックしているので、誰も入れないし聴けないよ(笑)

●「Stay」での中村さんの歌声が、いつもと違って聴こえました。

中村歌っている様な、語っている様な、不思議な歌ですね。アドリブ力のある曲なので、崩して歌った方が格好良いんです。だから最初はもっと崩した感じで歌おうかとも思ったんですけど、アルバム全体のバランスを考えて少し控え目にしました。拍頭が合っていなくて、オケの後を歌が追い掛けていくとか、今までの歌とは全然違いますよね。普通はそういう作りだと違和感を感じるんですけど、この曲に関しては全く感じなかったし、むしろその方が聴いていて気持ち良かったりするんです。その場でしか表現出来ない音楽の良さが詰まった1曲だし、その時の空気感や自分の心境が合わさって出来た歌なので、今これを歌えと言われても、ここに収まっているものを同じ様には歌えないと思います。

●今後歌っていく中で、どんどん変わっていっても良い曲だと。

中村そうですね。むしろどんどん変わっていった方が良いと思います。歌い甲斐のある楽曲なので、ヴォーカリスト冥利に尽きる曲ですね。譜面通り歌うのではなく、その時の気分や演奏の加減で、自分流に歌う方が格好良いですし。そういった意味ではGARNET CROWの新しい音楽性の1面がある曲になりました。憂いや儚さは残しつつ、新たな展開に持っていけたんじゃないかと思います。

●「Stay」がアルバムの柱になった事で、選曲の幅は広がりましたか?

中村どんな曲でも受け入れられるという感じになったと思います。今回のアルバム収録曲はドラマティックで切なさや儚さが感じられるものが沢山あったんですけど、そこが自分達の個性だし、そこから自分達の好きな音楽性が生まれているので、そこに逆らう事なく全部詰め込んでしまおうと思いました。このアルバムには華のある曲がすごく多いです。その分、曲順は悩みましたね(笑)。「Hello Sadness」は曲を聴いた時に1曲目にしたら格好良いなと思ったんですけど、オープニング曲にするにはイントロ部分にもうひと工夫何かあると良いなと思って、SE的なストリングスを付けてもらいました。そこで何かが始まる予感がするし、ドラム・インしてから曲の表情が変わって、アルバムの世界に入っていってもらう序曲的な感じになっています。

●「Hello Sadness」は最近作られた曲ですか?

中村そうですね。アルバム制作の終盤でレコーディングした曲なので、この中では1番新しい曲だと思います。アルバムの1曲目を飾る曲が欲しくて、アッパーでグルーヴィな動きのある曲を作ってみました。

●イントロダクション的な要素を持つという意味で、アレンジ面でこだわった部分はありましたか?

古井シンセの音を全面に出したものにしようというのはありました。今までの曲の中でも、ここまでやったものはないんじゃないかと思います。

中村そのシンセの部分が映画の予告編みたいに煽られる感じがして、そこから本編に入っていく流れになったので、良かったです。一瞬でGARNET CROWワールドにトリップ出来ると思うので、すごく効果的だと思いました。

●「花は咲いて ただ揺れて」はアルバム・ヴァージョンになっていて、また少し感触が違いますね。

中村音圧が増していますよね。音の重なり具合が分厚くなっているので、シングルとは印象が違うと思います。同じフレーズをシングルとは違う楽器で演奏しているので、色々な音色が楽しめるはずです。変わっている所も分かりやすいし、シングルの強さや美しさを引き継ぎつつ、深みを増したアレンジになっています。華やかで重厚なので、アルバムの世界観ともバランスが取れているのも良かったですね。

●「Elysium」は「花は咲いて ただ揺れて」の初回盤DVDに少しだけ収められていて、続きがすごく気になっていた1曲でした。

中村GARNET CROWらしいアッパー・チューンになったと思います。昔からのファンの方にも喜んでもらえる気がします。

古井初期の匂いがするかもしれないですね。

岡本楽器の音が、昔のGARNET CROWを思い出させるみたいなイメージはありました。

中村アレンジを聴いた時、イントロの段階で「泣けない夜も泣かない朝も」の匂いがしたので、すごく懐かしかったんですよ。

●古井さんは意識的に懐かしさを加えたのでしょうか?

古井自分の中で、そういうモードがあったから、こういうアレンジにしたのかもしれません。昔を振り返った時、インディーズ時代

●夏祭り好きの中村由利さん。今年の夏は花火大会に2回見に行けたので嬉しかったそうです。