Es VOL.13 [livescope 2010⁺ 〜welcome to the parallel universe!〜]LIVE REPORT(後半)
music freak magazine & Es Flash Back GARNET CROW Final MemoriesP.047
●○○From music freak Es Vol.13
「Angels We Have Heard On High(荒野の果てに)」を中村のヴォーカルでカヴァーする等、自分達のオリジナル曲の間にカヴァー曲をライン・ナップするという新しい試みで会場を沸かせた。20曲目の「アオゾラ カナタ」から「アンブレラ」、「Angels We Have Heard On High(荒野の果てに)」、そして23曲目の「Mysterious Eyes」への流れは非常に自然で、高揚感を煽られるクールな演出で楽しめた。
又、『parallel universe』を引っさげてのライヴだけにアルバムの特色でもある明るく開放的な世界観が今回のライヴにも色濃く反映されていた。憂いや切なさという彼らの既存のイメージとはひと味違う、GARNET CROWの新たな魅力をCDだけでなく、生のライヴでも味わせてくれたのだ。特に中盤から後半にかけて、「nonsense」「wish★」「アオゾラ カナタ」「Fall in Life 〜Hallelujah〜」「Over Drive」「二人のロケット」「今宵エデンの片隅で」等、壮快で色鮮やかな曲ではオーディエンスが一斉に手を左右に振ったり、リズムに合わせて拳を振り上げたりという盛り上がるシーンが非常に多くみられたのも印象的だった。
そして、MINIQLO(ミニクロ)コーナーも今年加わった大きな魅力の1つ。作品リリース時にラジオや雑誌取材、インストア・イベント等、プロモーションの為に中村と岡本の2人で活動する機会が増え、そんなプロモーション活動の中から生まれたこのMINIQLOは、岡本のアコースティックギター1本に乗って中村が歌うというアコースティック形式でGARNET CROWの作品を披露してくれる。これが非常に好評で最近ではライヴ会場限定のCDが販売されたり、ライヴでもコーナーが設けられ披露されている。という事で今回も夏に行われたシンフォニック・コンサートに引き続きライヴ中盤でMINIQLOコーナーが設けられ、4曲を披露してくれた。2曲目の「スカイ・ブルー」では中村がキーボードの弾き語りにも挑戦。3曲目では、"「Cried a little」か「over blow」のどちらか拍手の多い方を歌います!" という事で会場に拍手を求めた所、若干「over blow」の方が多かったのだが "2曲共歌って〜" というオーディエンスからの強いリクエストに応え結局この日は2曲共披露してくれた。アコギの優しくも力強い音色に乗って中村の伸びやかで存在感溢れる歌声が会場全体に響き渡った。またこのコーナーはMCもゆる〜い感じで面白い。岡本が "今日はM-1(エムワン・グランプリ)の日ですよね。皆さん気になってるでしょう〜!" と会場に問いかけると中村が、"そうですよ。M-1より皆さんはGARNETのライヴを選んで下さったんですよね〜" と笑顔を見せると、"ハライチさんって出てたよね? 僕あれ好きでね〜。あのトレーナーが!" と岡本。そんな気楽なやりとりで会場をアットホームな雰囲気に包み込んでいた。とにかくこのMINIQLOコーナーは、シンプルな構成だけにより歌が胸に深く染み入り、じっくりと楽曲の良さを味わう事が出来る嬉しい企画だけに今後も是非続けて欲しいと願う。
そして恒例の岡本仁志のソロ・コーナーを楽しみにしているファンも多いだろう。今回は岡本仁志ではなく新たなプロジェクトSUPER LIGHT名義でのステージとなった。『parallel universe』と同じ日に約6年振りにリリースされたミニ・アルバム『Now Printing...』より、"オススメ曲やります" と言って1曲目に収録されている「Lose My Breath」を披露してくれた。作詞、作曲、アレンジ、プレイヤーと、全てを自らこなしてしまう彼のクリエイターとしての溢れる音楽センスはアルバムで証明済みだが、ヴォーカリストとしても実に高い魅力を持っている事を実感させてくれた。ソロ・コーナーだけでなく、今回のライヴでは彼のコーラスのヴォリュームがいつもより若干大きめに出力されていた印象があるのだが、メインである中村との相性も非常によく、彼独特の味のある歌声は今後のGARNET CROWの作品やライヴにさらなる魅力を与えていくのではないだろうか。ちなみに……、SUPER LIGHTが「Lose My Breath」を演奏中、ステージ中央から若干上手よりに移動した中村が、曲に合わせてキュートな振り付けで終始ダンスを踊っていたのだが、これが非常に可愛かった。是非DVD化される事があればチェックして欲しい。
さて、曲以外にも今回のライヴで視覚的に魅せてくれたのが衣装だ。特に中村の衣装は魅力的だった。序盤は「たとえば12月の夜に」や「この冬の白さに」といった冬の曲や、「水のない晴れた海へ」の幻想的で厳粛なイメージが強い曲にもぴったりな、胸に大柄の黒い刺繍が施された純白のロング・ドレスに煌めくティアラで美しく、またMINIQLOコーナーから21曲目「アンブレラ」まではメンバー全員統一された赤と黒を貴重にしたコーディネイトになっていて、中村はスコットランドの民族衣装を想起させる赤と黒のタータンチェックのロング・スカートの衣装で気品を感じさせていた。そして22曲目の「Angels We Have Heard On High」のイントロではそのタータンチェックのロング・スカートがすっと取り外されショート・パンツ姿に。上着の後ろの裾が長く燕尾服の様なスタイルになっていてミニのパンツとお似合いのコーディネイト。ニーハイブーツを合わせ非常にチャーミングだった。アンコール前24曲目の「Fall in Life 〜Hallelujah〜」ではこのチャーミーな衣装でステージを左右に動き回り客席を興奮の渦に。衣装も含めこんなに快活な印象を受けた中村の姿はこれまでのライヴの中で初めてだった様に思う。
そしてアンコールは恒例のツアーTシャツで登場! こちらも恒例になりつつあるのか!? メンバー4人がモデルとなってステージ中央で着こなしを披露。まずは赤いロングTシャツを着た古井とAZUKI 七が照れながらもユニークなポーズを決めると、続いて会場限定・岡本がイラストをデザインしたというご当地半袖Tシャツを着た中村と岡本が息を合わせてウルトラマンの "シュワッチ" ポーズを。思い返せば、ライヴを始めた頃はこんなにラフで陽気なメンバーを見れる事はなかったが、ライヴの回数を重ねファンとメンバーとの距離がどんどん近づいてきた証拠なのだろう、お互いにリラックスしたムードを心から楽しんでいる様子からも10年の積み重ねを感じさせてくれた。
そう! そして、この10年の積み重ねにより培われたGARNET CROW自身、聴かせるだけのクリエイター集団ではなく、パフォーマーとしても成熟した4人の姿こそが、今回最も強く感じた "parallel universe" だった。
デビュー当初は、高いポテンシャルを誇るクリエイター達が集まって制作中心に活動を進めてきた4人だったが、その後2002年からはLIVEをする様になり、キャリアを積み10年を迎え挑んだ今回のライヴでは、肩の力が抜けたある種の余裕さえも感じさせる堂々たる風格を感じる4人の姿があった。例えばニュー・アルバムについてのMCの中で、今回演奏されなかった「迷いの森」についての話におよぶと、"じゃぁちょっとだけやってみましょう。憶えている人参加して" と中村がメンバーに促し急遽「迷いの森」を披露。岡本のギターに中村が歌い、AZUKI 七、古井が徐々に音を合わせていく。そんなふとしたアドリヴ・シーンも非常に余裕を感じさせる。その瞬間生まれた流れの中で、オーディエンスを自分達に乗せる時もあれば、自分達がオーディエンスに乗っかる場面も作る等、流れに背く事なくスマートに進行していくという事は、演奏的な実力は勿論、ショーを作り上げていく力がないとそんなに簡単に出来る事ではないと思う。そういったちょっとした間合いだったり、空気作りも、今回のライヴは非常に自然で心地良かった。また中村の圧倒的な歌唱力は勿論、他の3人の演奏シーンからも10年のキャリアを感じる事が出来た。特にソロ・シーンではそれぞれの個性が強く打ち出されライヴならではの愉しみを実感させてくれた。
作品、ライヴ共に言える事だが、彼らがこの10年の間に着々とファンを増やしてきた要因に、彼ら独自の音楽性を決して見失う事なく、そのGARNET CROWらしさの中で様々な挑戦をしてきた事にあると思う。今回のライヴでも、選曲や衣装がいつものイメージと少し違っても、それでもやっぱりGARNET CROWらしさは失われていなかった。ではその "GARNET CROWらしさとは一体何なのだろう?" ……ライヴが終わり家路に着く途中ずっと考えていたのだが、やっぱりそれは "媚びない" という事だろう。どんな新たな挑戦をしても、彼らは決して媚びる事はなく、凛とした佇まいを失わない。それこそが多くの人を魅了し続ける "GARNET CROWらしさ" なのではないだろうか。11年目を迎える彼らの活躍がますます楽しみになってきた。
(text by KAREN HAYAMA)
INFORMATION
★最新アルバム★
■NEW ALBUM『parallel universe』NOW ON SALE
初回限定盤[DVD付き]
GZCA-5230
¥3,500(tax in)
通常盤
GZCA-5231
¥3,059(tax in)
<収録曲>
01.アオゾラ カナタ 02.As the Dew 〜album version〜 03.Over Drive 04.tell me something
05.迷いの森 06.空に花火 〜orchestra session〜 07.渚とシークレットデイズ
08.The Crack-up 09.strangers 10.今日と明日と
●bonus track:通常盤のみ Over Drive 〜theater version〜
■SUPER LIGHT『Now Printing...』NOW ON SALE
GZCA-5232
¥2,000(tax in)
封入特典:
「Mysterious Eyes 〜Reason P.〜」無料着うたダウンロード
QRコード付き!!
All songs written & arranged
Hitoshi Okamoto
Except for a few lyrics
→★ AZUKI 七
<収録曲>
01.Lose My Breath 02.Tonight 03.海鳴り★ 04.Dime La Verdad
05.with great force★ 06.joyride(Re:ASAP)★ 07.All Fall Down
★LIVE情報★
【SUPER LIGHT LIVE 〜extra〜】
■2011年1月29日(土)
会場:大阪/hills パン工場
18:00開場/18:30開演
■2011年2月5日(土)
会場:東京/原宿アストロホール
18:00開場/18:30開演
※開場・開演時間が変更になる可能性あり。
◆チケット代:4,500円(税込/オールスタンディング/ご入場時、ドリンク代別途500円)
※各公演6歳未満の方のご入場はできません。
◆会場・チケットに関するお問い合わせ
・大阪公演:http://www.livehillspankojyo.com/
・東京公演:ディスクガレージ
TEL:03-5436-9600(平日12:00-19:00)