VOL.159 『LOCKS』メンバー・インタビュー(後半)
music freak magazine Flash Back GARNET CROW 10th MemoriesP.165
●○○From music freak magazine Vol.159
んと調べてもらったら、結局まだ使っていない曲だったという……。だから番号が間違っている事に気付かないでいたら、日の目を見る事がなかった曲かもしれなかったんです(笑)
●「涙のイエスタデー」はアルバム・ヴァージョンでの収録になっていますね。
中村:これは昨年の仁和寺ライヴでやったヴァージョンで、それがすごく楽しくて、良い思い出としてインプットされていたので、このヴァージョンで収録する事になりました。仁和寺ライヴの時も終盤で披露する曲だった事もあって、より盛り上がる為にはサビ始まりの方が良いかなという事で……。もともとは「名探偵コナン」で流れていた時のテレビ・サイズが元になっています。1曲目の「最後の離島」がアルバムの導入部分だとしたら、次の「涙のイエスタデー」で加速していく様に感じてもらえると良いなと思います。
●アルバムの曲順はスムーズに決まりましたか?
中村:1曲目の「最後の離島」と最後の「Love is a Bird」は最初からこの順番にすると決まっていたので、そこでアルバムの外郭は固まっていたと思います。その後に中の曲順をどうしようかと色々試したんですけど、そんなに大きな迷いはなかったですね。例えば「ふたり」と「Mr. Holiday」は対にしたいとか、「doubt」と「風とRAINBOW」は対にしたいとか、そういうブロックは決まっていたので、それを入れ替えてみて流れを決めていくという感じでした。
●「もう一度 笑って」は、デモ段階から皆さんが気に入っていた曲だそうですね。
AZUKI:最初に聴いた時、すごく優しい感じがしてほっとする曲だと思いました。
岡本:アレンジが出来上がったものを聴いた時、馴染みが良いというか、耳にすっと入ってくるほんわかした雰囲気を持っている曲だなと思いました。ギターもすごくシンプルで良いなと思いましたね。
古井:基本的にはサビの部分をメインに聴いてしまうんですけど、そこに至るまでの導入部分もすごく大事な訳で……。この曲に関しては実際は淡々と流れている様に聴こえるんですけど、その心地良さみたいなものは意識してアレンジしていった記憶がありますね。
●アレンジされたものを聴いた時の中村さんの印象は?
中村:すごく切ない感じがして、"これだ!!"と思いましたね。
●「この手を伸ばせば」はコーラスが加わったアルバム・ヴァージョンになっていますね。
中村:コーラスに厚みを出す事で曲の暖かみが増したらいいなと思って、コーラスを加えてみたら、そっちの方が良かったので、このヴァージョンになりました。シングルの時は言葉をしっかり届けたいという思いがあって、歌1本で勝負した所があるんですけど、アルバムの中に入ると、それが弱まってしまってあまり曲の良さが伝わらないのがもったいないと思ったので、イントロからコーラスを足して少し重厚感を出してみました。曲順が大体決まってきた時に、前後の曲との繋がりも考えて分厚くしています。派手とまではいかないんですけど、厚みのある息づかいが聴こえる方が心地良いなと思って……。フレーズは同じなんですけど、コーラスがあるのとないのとでは感じ方も違うと思うので、シングルと聴き比べてもらうと面白いんじゃないかと。
●「doubt」はそれまでのものとは曲調がガラリと変わった楽曲になっていますね。
中村:この曲はアレンジが出来て歌入れをする時に"ギターに負けない様に歌おう"と思いました。ギターがすごく絡んでくる曲なので……(笑)。この曲はギターVSヴォーカルの部分も楽しんでもらえると思います。
●岡本さんはこの曲のギターをレコーディングする時に、力強く弾く事を意識したりしたんですか?
岡本:スタジオでうったくってやろうと思いながら弾きました(笑)。もちろん、仮歌を聴きながら試行錯誤はしましたけどね。
●情熱的な曲ですよね。
中村:この曲はどちらかというとGARNET CROWっぽいというか、前作からの流れも引き継いでいる曲だとは思います。内側にメラメラとした欲望や不満を抱えて爆発させるという感じを出した曲ですね。
●「ふたり」は全体から楽しい感じが伝わってくる曲ですね。
中村:この曲はアルバム収録曲のラインアップがほぼ決まった頃に作りました。最後にレコーディングした曲なんですけど、楽しく作れたし最終的にエフェクトを使ったりしてすごく遊んだ感じになっています。これは歌詞とアレンジですごく化けた曲ですね。それぞれの技も入っているので、そこも聴いて欲しいです。こういったライヴ感のある曲はGARNET CROWの中では今までなかったと思うので、この曲で新たなGARNET CROWを感じてもらいたいです。
AZUKI:この曲はデモの段階で1度歌詞を書いていたんですけど、何か違和感があって自分の手元に置いていたんです。それでアレンジが出来上がったものを聴いて歌詞を全部書き直したら、すごくスッキリしました。
古井:この曲を最初に聴かせてもらった時、構成がすごく面白かったので、面白いアプローチをしたいなと思ったんです。アルバム用に最後にレコーディングした曲という事もあって、他の曲と似た様なものにはせずに思い切った事をやっちゃおうかなと思って作ったものですね。でも"ここまでやっちゃっていいかな"という不安もあったのも事実で、AZUKIさんから"このアレンジで救われた"と言われた時は、本当に良かったなと思いました。そういう意味ではメンバー間でジャム・セッションが出来た曲かもしれませんね。
●岡本さんは、この曲だから思い切って出来た部分というのはありますか?
岡本:頭の"ダーダ、ダダ"の部分は実は難しくて、音色も古臭い感じの音を出すにはどうしたらいいか悩みました。あと間の取り方も大変でしたね。下手じゃないけどバカっぽくというのがすごく難しくて、苦労しましたね。でもGARNET CROWの曲を聴いて下さっている方は、僕らが狙った所をちゃんと受け止めてくれるので、それは嬉しいです。
●この曲をライヴでやったら、もっと楽しくなりそうですね。
岡本:そうですね。歌詞もすごくボリュームありますし……。
中村:演奏もめまぐるしく変わって、1曲の中でどんどん展開していくので、聴いていて飽きないと思います。
●「Mr. Holiday」は跳ねる感じが全面に出ている曲ですね。
中村:これはまさに跳ねる感じの曲が欲しくて作ったもので、軽いシャッフルが入ったノリで通した曲ですね。おかもっちのコーラスというか、おかもっちと私とのツイン・ヴォーカルがウリです(笑)
岡本:ありがとうございます!!(笑)
中村:ミックスの時に、おかもっちのコーラスのボリューム上げたんですよ。だからツイン・ヴォーカルなみになっています(笑)。ものすごく楽しくてほのぼのとした感じが曲全体から伝わってくると思います。最初はおかもっちのコーラスを入れる予定はなかったんですけど、自分の歌入れをした後、ほのぼのしたコーラスが欲しいなと思って、ほのぼのと言えば1人いるじゃないかという事で……(笑)。こういう可愛くてほのぼのとした曲はあまりないので、前作の『THE TWILIGHT VALLEY』の印象が強い人が聴くと、ビックリするかもしれませんね。春らしくて軽やかで、季節感もピッタリ合っていて良いんじゃないかと思います。
●「The first cry」は少し陰のある曲ですが、これはいつ頃作られたものだったんでしょうか?
中村:これアルバムの曲の中では結構最近作った曲です。自分達の好きなタイプの曲なので、やっぱり自然と出来ちゃいますね。これはDIMENSIONの勝田さんにサックスを演奏してもらったので、そこも聴いてもらいたいです。
●サックスを入れるというのは、アレンジをしていく中で決まった事だったんですか?
古井:ソロの部分を何の楽器で入れようかと考えていた時に、参考で色々聴いていた中にサックスのフレーズが入っているものがあったので、試しに入れてみようと思って作業していたら、いつの間にかハマっていて(笑)、そこで仮のフレーズが出来たので、入れるなら生の音を入れたいなと思って勝田さんにお願いしました。
●GARNET CROWの曲の中で、他の楽器がソロでフィーチャーされているものって、あまりないですよね。
古井:そうなんですよね。だから面白そうだと思って作ってみました。ちょっと大人な感じがする様になったかなと。
●アルバムの最後を飾る「Love is a Bird」ですが、これもアルバム制作中に出来た曲ですか?
中村:そうですね。「世界はまわると言うけれど」と同じ時期に出来た曲です。最後はクワイアー風の曲で締めくくりたいと思って入れました。サビのメロディの後ろでコーラス隊が別のフレーズを歌っているという、人間賛歌な感じの曲です。
●今回のアルバムに収録されている曲はギターで始まるものが多い印象があったので、イントロがシンセの曲という意味では別の存在感があるなと思いました。
古井:歌い出しがああいうメロディだったので、どう展開していこうと思った時に、Aメロは抑えめで止まっている様な感じにして、Bメロから徐々に盛り上がって、サビでガツンと行くという漠然としたイメージから、自分の中で色々なテーマを設けていたんです。そこには楽器やリズムのアプローチからもテーマを考えていたから、その流れで歌い出しのフレーズの世界観に持っていく為には、ああいうイントロかなと思って付けました。
●前作はアルバムのジャケットに統一性を持たせたものになっていましたが、今回のアルバムでもジャケット・ワークが凝ったものになっていますね。
中村:今回はトータル・イメージとしてあった"ピュアでエバーグリーンなもの"という部分と、春にリリースという事もあって、冬に眠っていた植物や動物達も動き出すという事と、自分達も気持ちを新たに音楽を制作していこうという気持ちとをリンクさせて作ったものです。そこでGARNET CROW流のエバーグリーンというのは、清々しくて爽やかな面と、毒々しくてちょっとひねった世界がミックスされたものにしたいなと思って、ジャケットのアート・ワークも、鳥が羽ばたいているんだけど、ちょっとおどろおどろしい種類のカエルやトカゲもいるという感じで表現してみました。
●異世界な感じもしますよね。
中村:インナーにも色々な動物が出てくるんですよ。鳥やコウモリもいれば、架空の動物もいたりして、すごく異次元な世界になっています。しかも初回盤のAとBとでは描かれている動物が違っていて、更にそれぞれの絵が繋がるという仕掛けもあったりするので、それは買ってからのお楽しみという事で……。GARNET CROW流のエバーグリーンな世界を耳で聴いて、目で見て楽しんで頂けたらなと思います。
●最後に本誌の読者の方に向けて、今回のアルバムについて一言ずつお願いします。
古井:今までGARNET CROWを応援して下さっている方はもちろん、今回のアルバムがきっかけでGARNET CROWの曲を聴く様になった方にとっても聴きやすい作品に仕上がったと思うので、是非とも音楽を通してコミュニケーションを取れたらと思います。
岡本:前作から少し時間があいてしまったんですけど、今のGARNET CROWを知って頂けるアイテムになっていると思います。
AZUKI:すごく楽しんで作ったアルバムなので、そういう感じが伝わるといいなと思います。
中村:前作では自分達のダークでディープな世界観を表現したんですけど、今回はそれとは全く違う生命力溢れるサウンドで、それも自分達の中にあるものとして切なさがいっぱい詰まった曲達が並んでいるので、今作ではGARNET CROWのエバーグリーン・サウンドを聴いてもらえたらなと思います。それで"またGARNET CROW、音楽の引き出しが増えたんじゃないの?"と思ってもらえたら嬉しいです。キーワードは"あなたのハートにLOCK ON!"です(笑)
New Album『LOCKS』08.3.12 Release
GIZA studio
1.最後の離島 2.涙のイエスタデー(album ver.)
3.世界はまわると言うけれど 4.もう一度 笑って
5.この手を伸ばせば(album ver.) 6.doubt
7.風とRAINBOW 8.ふたり 9.Mr. Holiday
10. The first cry 11. Love is a Bird
All Songs 作詞:AZUKI 七 作曲:中村由利 編曲:古井弘人
■OFFICIAL WEBSITE www.garnetcrow.com
初回盤A【CD+DVD】(仁和寺 Live DVD ver.)
GZCA-5124 ¥3,500(tax in)
初回盤B【CD+DVD】(Video Clip ver.)
GZCA-5125 ¥3,500(tax in)
通常盤【CD】GZCA-5126 ¥3,059(tax in)